【万葉集日和】令和は巻5・梅花の歌32首序文が出典!そもそも万葉集ってなんだっけ??

平成31年4月1日新元号の令和が発表されて以来、書店では万葉集の増刷、大宰府では聖地巡礼と、空前の万葉集ブームがきていますね。

ですが、「万葉集って学校で習ったけど・・・どんなのだっけ?」と正直ピンときていない人も多いはず。

そこで今回は万葉集について調べてみました。

 

 

万葉集いつ作られたの?和歌の収録数がえげつない!

 

 

万葉集は1000年以上前に作られた、現存する最古の歌集です。そのボリュームはなんと全20巻約4500首!!しかも収録されている和歌の大部分は600年代~759年頃のもので一世紀半以上の幅があります。

こんな超大作をいったい誰が作ったのか?? これは8世紀後半に天皇の意向により大伴家持らにより作られたとされていますが、成立時期や編纂者などはっきりしていないそうです。

 

なんにせよ今で考えると、明治2年(1869年)~平成30年(2019年)までの素敵な歌を4500曲集めてみたよ!ってことになりますね・・・ものすごいスケールの和歌集であることは間違いありません。

 

万葉集は4つの時期区分がある? 時期によって特徴が異なる!

たとえば、昭和歌謡のラブソングと平成のJ-POPのラブソングじゃかなり雰囲気が異なりますよね。万葉集も長い期間の和歌がおさめれているため、当然時代背景によって歌の特長やはやりは異なってきます。区分は下記の4つです。 

【第1期:~672年】 素朴で、明るく伸び伸びとした歌

【第2期:~710年】 宮廷歌人が登場し、表現技巧も巧みに。

(百人一首:春過ぎて 夏来るらし白砂の 衣乾したり天の香具山はこの頃の作品)

【第3期:~733年】 奈良時代前期。仏教や儒教などの文化が流入し、和歌も知的で繊細に。(梅花の宴を主催した大伴旅人が活躍したのもこの頃)

【第4期:~759年】 奈良時代中期。感傷的な歌や優雅な歌が技巧を凝らして読まれる。

 

どんな和歌が収録されているの??大きなジャンルは3種類!!

和歌といえば優美なイメージがありますよね。新元号令和の元になったも梅花の宴もいかにも華やかで雅な情景が浮かんできます。そんな万葉集ですが、大きくわけると3つのジャンルにわかれています。

 

  1. 雑歌・・・四季の歌。公的なもので、昔の官人は地方に出向くことも多かったため旅の歌が多い。そのため地名が盛り込まれた歌も多く、全国に万葉ゆかりの地がある。
  2. 相聞・・・恋の歌。私的なもので、親密な相手に対して歌う。ロマンチックな歌や秘密の恋、中にはなかなか会いに来ない男を責め立てる歌まで。
  3. 挽歌・・・死にまつわる歌。初期では早死や自害した人への鎮魂歌として歌われたが、宮廷での儀礼歌や亡くなった人への悲しみを嘆く歌へと変わっていった。 

 

まとめ

・万葉集は1000年以上前に作られ、4500首以上の和歌がおさめられている

・時代の背景によって、4つの時期に区分される

・歌のジャンルは大きく3種類。旅の歌や恋の歌など、現代のわたしたちでも共感できるテーマばかり。

 

万葉集というと、学校で習った以外なかなかなじみのないものだと思います。ですが、美しい風景に感動したり、好きな人に会えなくてさびしいと思ったり、共感できることもたくさんあるはず。令和をきっかけに古典文学に触れてみるのも楽しそうですね。